切手を集めて犬種を知ろう! 藤田りか子

次号のテラカニーナの表紙にしたいほど、シックなデザイン! これ実は切手。発行されたのは、Éire(切手右上に記されている)。 アイルランドという意味の古いアイルランド語である。

犬をモチーフにした切手は実は各国からたくさん出されている。誰も知らないような遠くの小さな国ほど、結構面白い犬種の切手を発行しているものだ(おそらくコレクターを狙っての外貨稼ぎだろう)。

もう今年もいくばくだなぁと思いながら2016年にはどんな犬の切手が出されたかと調べていたら、このアイルランドからのものを発見。コレクターのみならず、犬好きにとってもうれしい一品。犬グッズにはあまり興味が湧かないのだが、このような ドッグ・コレクタブル(コレクタブル=収集価値のある品物)には大いに惹かれる。

そして当然といえば当然、これら犬たち、すべてアイルランドの犬種。というわけで 皆さん、一頭、一頭犬種名を言い当てられるかな?

Source: The Collectors’ Shop
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左上からアイリッシュ・ウルフ・ハウンド、右上アイリッシュ・セター、右下ケリー・ブルー・テリア。そして左下のボーダー・コリー…  あれ?ボーダー・コリーってアイルランドの犬だっけ、とテラカニーナの読者の方ならすぐに気がつくはずだ。ちなみに、この切手には「Sheepdog」と書いてある。

FCIの原産国の定義からすると、ボーダー・コリーは決してアイルランドの原産種ではないのだが、それぐらいアイルランドではお馴染みな犬。だから他の原産種と並んで切手のモチーフになった。切手から察することができるアイルランドの 犬事情だ。

羊畜が減少する現在のヨーロッパでは、アイルランドは羊の肉を供給する大事な国。もちろんニュージーランドの規模には足元にも及ばないが、昔からたくさんの羊のファームが存在する。羊とくれば羊を集める犬であり、「シープドッグ」が活躍する。そのシープドッグといえば、大抵はボーダー・コリー(ボーダー・コリーはスコットランドとイングランドの境、ボーダー地方で発達した作業犬)である。

それにしてもケリー・ブルー・テリアのモチーフ切手なんて、原産国ならでは、なかなかのレアものでカッコイイ。 …と思いきや、調べてみると実は他にも突拍子もない国から、この犬種の切手は、出されていた。(ほら、さっき言ったとおりでしょう?)

左のケリー・ブルー・テリアはダゲスタン共和国から、右はトゥバ共和国から。いずれの国もどこにあるかご存じだろうか? ユーラシア大陸のどこかにあるこれらの国々、各自グーグルで調べられたい。

アイルランドの話に戻るが、アイルランド原産犬種には、もう一種ケリー・ブルー・テリアと同じぐらいの大きさのソフト・コーテッド・ウィートン・テリアがいる。この犬種の切手探したのだが見つからなかった。ケリー・ブルー・テリアは以前にも原産国で切手になっている。となるとこちらのテリアの方がよりアイルランドの国民の心に響く犬種なのかもしれない。

今回はアイルランドの犬種の話に始終したが、いずれの機会にまた「切手に見る犬種話」を続けようと思う。

2016年9月